メソッドについて

 

 メソッドとは、日本語で言うと、「流派」のことです。

 バレエの世界でも、いくつかのメソッドがあります。(ワガノワ・ブルノンヴィル・インペリアルなど)

 

 メソッドを特に持たない教室も多いと思われますが、用語や腕や足のポジションが各自ばらばらであったり、顔の位置や身体の方向なども自己流になってしまうということが起こってしまいます。複数の先生によって言うことが違っていたりすると、混乱のもとになりかねません。

 

  また、確立されたメソッドは、基礎から徐々に発展していくという点において、大変優れています。

  バレエ教師は、幼児や初心者の体には悪い動き(やってはいけないことも沢山あります)、ジュニア世代になる前に、どのようにステップを教えていけば後で苦労しないか、などを学んでいるべきです。経験だけで指導すべきではありません。

  誤解されやすいことですが、バレエのメソッドでは、単にエクササイズや音楽が決まっているだけではありません。

  きちんとしたメソッドを学ぶことの一番の注目点は、教育にあるでしょう。どの段階で何を習得するべきであるかは大切なことです。

 

 当教室は現在、イギリスに本部を置く、RAD(Royal Academy of Dance)ISTD(Imperial Society of Teachers of Dancing) Cecchetti Classical Balletのメソッドを採用しており、講師は両メソッドの教師資格を取得しております。

 

  ヨーロッパのメソッドは、解剖学を重視しており、保健機関と提携の上、生徒たちの体に無理がないようにつくられており、常に研究がされているため、アップデートされ続けています。(例えば、どの年齢まではグラン・プリエをしてはいけないか、ポアントはどの段階で履き始めるかなど)

 

 音楽の面でも優れており、クラスの中で様々なダンスリズムが取り入れられており、音楽性やリズム感を無視しては踊ることができないような仕組みになっています。

 

  RADでは、キャラクターダンス(民族舞踊)やフリームーヴメント(モダンダンスやコンテンポラリー)も学ぶことができるよう、プログラムが組まれております。基礎的なことを各生徒の条件に合った方法で、身体に正しく教育していくといった面では、メソッドの中で最も優れていると言えるでしょう。

 

 Cecchetti Classical Balletは、イタリア人の名教師であったエンリコ・チェケッティ氏によるメソッドであり、伝説となっているダンサー、ニジンスキーやパブロヴァなども彼の生徒でした。

  かつて「ロイヤル・メソッド」とも言われたもので、アシュトンのバレエ「シンデレラ」や「ラ・フィユ・マル・ガルデ」、「真夏の夜の夢」などの中にそのスタイリングを見ることができます。

  ポール・ド・ブラやアダジオにはそのスタイルのエレガンスが溢れ、回転の回数や脚を高く上げる、はったりをするなどにこだわってしまっている、現在のバレエが失いつつある大切なもの(クラシック・バレエの神髄)を気づかせてくれる美しいメソッドです。

 

  RADが時代の流れに合わせて、ダンス(コンテンポラリーやショー・ダンス)の要素や現代音楽などをユニークに取り入れているのに対し、Cecchetti  Classical Ballet は、現在失われつつある、古典バレエと近代バレエのエレガンスを学ぶことができるメソッドです。

 

  また、これらメソッドは試験制度があり、サマースクールや国際コンクールという形で世界への道が開かれています。(登録教師のもとでのみ、これらの試験、コンクールは受験することが可能です。)

 

  Ballet Interでは、子供たちや基礎的な教育にはRAD,さらに専門を目指す生徒たちにはCecchettiのように、各メソッドのいい面を使い分け、生徒の上達や美しい体型づくりに生かしていきたいと思っております。